聖書の読み方

最近、聖書を学ぶ中で自分の読み方、解釈が間違っている事に気付いてハッとすることが多い。いくつか例を挙げてみよう。

①けれども私たちの国籍は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主としておいでになるのを、私たちは待ち望んでいます。ピリピ人3:20

私はこの箇所をただ単に「私達は天国の希望を持つ」と受け止めていた。しかし前後の文を読むと、使徒パウロはキリスト者の生き方の質を問いかけていると理解できる。キリストの十字架の敵として歩んでいる人の思いは、ただ地上の事だけ。しかし、あなたがたは天に国籍を持つ市民だ。やがて栄光の体に変えられる希望がある。だから私を見習ってしっかり立ってほしいと勧めている。

②もし、私たちが自分の罪を言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます。Tヨハネ1:9

以前、私はこのみことばを未信者に対して、自分の罪を告白すれば赦されると説明していた。しかし、この手紙はキリスト者向けに書かれており、文脈に照らし合わせて読むとキリスト者が罪を犯した時、主の前に罪を告白するなら主はきよめてくださる。このみことばは未信者に対し罪を示す聖句ではない。

③なぜなら、神の国は飲み食いの事ではなく、義と平和と聖霊による喜びだからです。
ローマ14:17

この聖句を「キリスト者の交わりは飲み食いよりも霊的な事が大切だ」と理解している人が多い。当時何でも食べてよいとする人もいれば、野菜しか食べてはいけない考える人もいた。だが食べ物の事で互いに侮ったり、裁きあったりしないように。何故なら神に支配される信者の生き方は、何を食べるか、食べないかの、飲み食いの事とは関係ない。パウロはキリスト者の信仰生活の在り方を食生活から例にとって教えている。

④女は、静かにして、良く従う心をもって教えを受けなさい。Tテモテ2:11

このみことばを根拠に礼拝や祈り会で女性が一言も発しない普遍的真理とする教会がある。しかしこの聖句は前後関係から男女の違いを創造の秩序に基づき教えていると理解できる。一般論として男は怒りやすく論争しやすい。戦争をするのも男。一方女は余計な言葉によるトラブルで混乱を招く事がある。男女の違い、特徴、弱さを理解した上で秩序を持ち教会形成される事を願う。

聖書の文脈を大切にし、当時の時代背景、文化、習慣、聖書全体の調和等を踏まえた上で、著者の意図する事を読み取る訓練をしていこう。 (牧師)